「視野検査」と聞くと、なんとなく面倒で時間がかかるイメージがあるかもしれません。
でも実はこの検査、自覚症状がなくても見え方の異常を早期に発見できる、とても重要な検査なんです。
特に、緑内障のように「中心の視力が最後まで保たれる」病気では、視野検査が“唯一の異常を見つける手がかり”になることもあります。
この記事では、
- 視野とは何か
- 視野検査で何がわかるのか
- どんな病気の早期発見に役立つのかを、現役視能訓練士の視点でわかりやすく解説します。
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視野とは?

「視野」とは、目を動かさずに一点を見つめたときに見える範囲のことをいいます。
たとえば正面を見ているとき、横の景色や上・下のものもなんとなく見えていますよね。
この“なんとなく見えている範囲”が視野です。
正常な視野の範囲は、上方60°・下方70°・内方(鼻側)60°・外方(耳側)100°と外に広く、内・上方が一番狭くなっています。
また、すべての人には日常生活では気づかないマリオット盲点という見えない場所(視野が欠けている)があります。
マリオット盲点とは、目の神経が束になって眼球の外に出ているところで、この部分には光を感じる細胞がないため誰でも等しく見えません。
両目ともあり、どちらも耳側15度、ほんの少し下方にあります。
眼トリさん正面の目標物を1つ決めてそれを注視し、腕を伸ばし人差し指を出して肩幅くらいの場所に指を水平移動すると、指先が見えなくなる場所がある。
そこがマ盲(マリオット盲点)だよ!
視野が狭くなると、物にぶつかりやすくなったり、人混みで人を避けにくくなったりします。
しかし多くの場合、ゆっくりと進行するため自覚しにくいのが特徴です。
緑内障の場合、視野異常を自覚した時にはすでに進行している緑内障であることが多いです。
そのため定期的に眼科を受診し、視野検査や眼圧検査を受けることが重要です。
【緑内障の診断に欠かせない、視野検査とセットでやる検査についてまとめました。】




視野検査で何がわかる?


視野検査は、見えている範囲に見えにくい部分・見えない部分がないかを調べる検査です。
この検査で得られる情報から、視神経や網膜、さらには脳の働きまでを推測できます。
特に以下のような疾患の早期発見に役立ちます。
- 緑内障(視神経のダメージによる視野狭窄)
- 網膜疾患(黄斑や網膜剥離による見え方の欠け)
- 脳梗塞・脳腫瘍など(脳の視覚領域に関連する欠損)
視野の欠け方には障害部位によってパターンがあります。
それにより、視野検査の結果からの頭の病気(脳梗塞)を疑って脳神経外科に紹介になることもあります。



視野検査は定期的に受けて、変化を記録することが大切!
疾患や進行具合によって、半年~1年に1度の頻度で行うことが多いよ!
視野検査の種類


視野検査にはいくつかの種類があり、目的や患者さんの状態によって使い分けます。
1️⃣ 静的視野検査(ハンフリー視野計など)
もっとも一般的な方法で、明るさの異なる点がランダムに出てくるタイプ。
検査は自動で、患者さんは光が見えたらボタンを押します。片目で6~8分程度で終わります。
特徴
- 一定の場所に光を点滅させ、その光が見えたかどうかで感度を測定する検査。
- 主に緑内障の診断や経過観察に用いられます。
メリット
- 精密で再現性が高く、緑内障の早期発見に最適。
- 結果が数値化・マップ化され、進行の比較がしやすい。
- 比較的検査時間が短い
デメリット
- 検査が自動で進むため、年齢による反応速度などを考慮しづらい。
- 被検者の理解度や疲労の影響を受けやすい。
- 測定範囲が狭い
2️⃣ 動的視野検査(ゴールドマン視野計など)
検査者が光を動かしながら「どこで見えたか」を測るタイプ。
広い範囲の視野を測定でき、脳疾患や網膜疾患などのスクリーニングにも適しています。
特徴
- 光を中心から外側へ動かして見える範囲を測定する方法。
- 視野全体の形や広がりを把握するのに適しています。
メリット
- 広い範囲を測定できる。
- 手動操作なので、異常パターンに柔軟に対応可能。
- ボタンが押せない患者さんにも対応できる。
デメリット
- 結果が検者の技術に左右されやすい。
- データの再現性が静的視野計に比べてやや低い。
- 検査時間が長い(片目で15~30分、視野の進行具合や検査技師の技量により差があります)



この検査は眠たくなるんだにゃ💤



この検査こそ視能訓練士の技量が試されるもの。
もっと患者さんに負担なく検査を受けていただけるよう、練習します!
3️⃣ 簡易型(スクリーンタイプ・自動視野スクリーナー)
短時間で異常の有無をチェックするタイプ。
学校検診や健診などで使われることがありますが、眼科で行うことは基本的にはありません。
視野検査の注意点


視野検査は、患者さんの反応に依存する“自覚的検査”です。
つまり、「疲れ」「眠気」「集中力」などによって結果が変わることがあります。
✅ 正確な結果を得るためのコツ:
- 検査前にしっかり休む───検査中眠くなると、反応が悪くなったり瞼がかぶって検査結果が悪くなります。
- 検査中は瞬きを我慢しない ───涙がたまると見えずらくなるため、検査結果が悪くなります。
- 顎とおでこは離さない───見えやすくするために目の前にレンズを置くことがあります。
顎やおでこが離れてしますと、レンズの枠が邪魔で視野が悪くなることがあります。 - 目をきょろきょろしない───頑張りたい気持ちはわかりますが、信頼性が低下してしまう(病気を見逃す)
ため、しっかり指定された場所をじっと見ましょう。
1回の結果だけで判断せず、複数回の検査で傾向を見ることが大切です。
【体の休息とともに、目にも休息を与えましょう↓↓】


視野検査で“健康のサイン”を読み取る


視野検査は「見え方の地図」を作るようなもの。
異常がない=視神経や網膜が健康に働いている証拠です。
逆に、ほんの小さな欠けでも、病気のサインであることがあります。
定期的に受けることで、病気の進行を早期に見つけ、見え方を守ることができます。
まとめ
- 視野検査は、見え方の異常を数値化できる大切な検査
- 緑内障・網膜疾患・脳疾患の発見に役立つ
- 正確な検査には集中と慣れが大切
- 異常がなくても「今の健康な視神経の記録」として残す価値がある
【近年増えている、スマホなどによる目の疲れを感じる方へ】


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