
最近目がかすむような気が…でも病院行くほどではないかにゃ
「最近、スマホの文字がぼやける」
「目の奥が重い気がするけど、寝たら治るし…」
「疲れてるだけかも?」
そんなふうに感じたことはありませんか?
実は「目がかすむ」という症状、軽く見られがちだけど原因はさまざま。
中には早めに受診したほうがいいケースもあります。



最後まで読むと、眼科受診の目安がわかるよ!
かすむ原因


一言で「かすむ」と言っても、実際は次のように分類できます
乾燥による一時的なかすみ(ドライアイ)
目の表面の涙の層が不安定になってしまう病気(ドライアイ)です。
症状は、目の乾き、ごろつく、充血、痛みなどの目の表面の問題から、
かすんで見えずらい、眩しいといった見え方の問題が起こる場合もあります。



問診に”涙が出る”と書いたのに、ドライアイと診断されて驚く人もいるよ!
ピント調節の疲れ(スマホ・PCによる眼精疲労)
ものを見るときには、見たい距離に合わせて”ピント調節”を眼の筋肉でおこなっています。(毛様体筋)
そのため加齢等により筋肉の動きが遅くなったり、水晶体というレンズが硬くなりピントを合わせることに時間がかかり、かすむといった症状が出ることがあります。
屈折異常(近視・遠視・乱視)による見えづらさ
ピントが合わせにくく、近くが特に見えずらい遠視。
遠くは見えずらいが、近くが見えやすい(ピントが合いやすい)近視。
眼の角度によって度数(屈折力)がちがい、遠くも近くもピントが合わせづらい乱視。
いずれも、眼鏡やコンタクトレンズなどの矯正具を使用すれば見えやすくなることが大半です。
白内障や角膜の異常など“構造的な原因”
白内障や角膜の病気(カメラのレンズにあたる部分)、加齢黄斑変性や糖尿病網膜症などの網膜の病気(カメラのフィルムにあたる部分)による構造的な原因がある場合に共通しているのは、眼鏡やコンタクトレンズを使用しても視力が上がらないこと。



眼鏡屋さんに眼鏡を作りに行くと、視力が上がらなくて眼科受診を進められることがあるにゃ
神経や血流、免疫系のトラブルによるかすみ
脳梗塞、脳出血、リウマチ、ベーチェット病などでも、眼のかすみを自覚することがあります。
頭痛、倦怠感、息切れ、しびれ、視野が欠けるなど、ほかの症状もある場合には早めに医療機関に受診しましょう。
放置すると悪化することも
市販の点眼薬で改善する軽度のドライアイや眼精疲労の段階なら生活改善でよくなりますが、
早期に病院へ受診したほうがいい場合もあります。



次のような症状がある場合には、迷わず眼科に受診しよう!
眼科を受診するタイミングの目安


「仕事が忙しくて行けない」「どんな検査されるのか不安」
そんな方のために、視能訓練士の私から“受診の目安”をお伝えします。
1週間以上かすみが続く
十分な休息、眼を温めるなどのセルフケアでも改善しない場合は、眼科受診をお勧めします。
目薬を使っても改善しない
ドライアイや眼精疲労だと思い市販の目薬を使用しても改善がない場合は、眼科に受診をお勧めします。



ドラッグストアで目薬を購入するときは、薬剤師や登録販売者に相談してから購入することが大切です!
見え方に左右差がある
眼鏡やコンタクトレンズを使用していても見え方に左右差がある場合は、迷わず眼科受診をお勧めします。
見え方に左右差がある場合は眼鏡屋さんにまず行くのではなく、眼科を受診しましょう。
急激に視力低下する病気もありますが、緑内障のように徐々に進行する病気の場合、気が付いたころには手遅れになることもあります。



普段から片目ずつ見て、見え方を確認する習慣をつけるとBESTです!
これに当てはまる人は、一度眼科で相談を。
眼科受診時にやる検査


初めての方でも安心して受けてほしいので、内容を少し紹介
屈折検査
屈折検査とは近視・遠視・乱視の度数を機械で測ります。
機械に顎をのせて「遠くにある赤い気球をぼーっと見ててください」といわれるあの検査です。



この時視能訓練士は、眼内レンズの有無や角膜(目の表面)の形、目の揺れ(眼振)、測定の信頼値などいろいろな情報を得ています!
眼圧検査
眼圧検査は眼の硬さ(眼球の内圧)を測定します。
屈折検査に似た機械に顎をのせて、眼に風が当たり苦手な方が多いですが、緑内障の診断に欠かせない検査の一つです。



いきなり風が当たるのが怖くて、体に力が入っちゃうにゃ…



緊張して力むと眼圧の数値が高くなってしまうことがあるよ。
事前にどんな検査かわかっていると、びっくりしなくて済むね!
視力検査
輪っかの切れている方向(ランドルト環)を答える、眼科定番の検査です。
- 検査中はなるべく眼を細めないようにしましょう。
- なんとなくでも、こっちかなぁと分かれば答えましょう。
- 眼鏡を持っていれば度数をチェックできるので、持参しましょう。
細隙灯(さいげきとう)検査
診察室の中にあり、先生と患者の間にある機械が細隙灯顕微鏡です。
そこに顎をのせ、眼の表面に光を当てて眼の状態を観察します。



眼科に行くと、細隙灯検査はほとんどの方がやる検査だよ!
眼底検査
前述の細隙灯検査が終わると、今度は眼の前にレンズをかざして光を当て、眼の奥(眼底)を観察する検査を行います。
眼科の先生の判断で、より詳細に検査したほうがいい場合は”散瞳薬”を点眼してから検査することもあります。
”散瞳薬”を点眼すると、15~30分程度で薬の効果が出てきて瞳が大きく広がったままになります。
散瞳状態になると、眩しい・見えずらい(特に近くにピントが合わない)症状が4~5時間続くため注意が必要です。



車の運転で病院に来院した場合は散瞳状態で運転するのは危険なので、後日に予約を取り車以外の方法で来院していただくか、初めから散瞳 してもいいように車以外で来院することをお勧めします。
どの検査も痛くありません。
「どんな症状があるか」を話してもらうだけでも立派な一歩です。
視能訓練士のひとことアドバイス


「かすむ」は、“体のSOS”のようなもの。
疲れ目だけではなく、
「目の調整力が落ちている」「度数が変わった」「病気の初期」など、
さまざまな背景があります。
「様子見」ではなく「様子を伝える」ことが、安心への近道です。



視能訓練士は医師と患者の常に間にいる存在です。
わからないことや医師に直接聞きづらいことがあったら、なんでも教えてください!



ここまで読んでくれてありがとにゃ
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