「疲れてるだけだと思ってたのに、最近ずっと目が重い…」
そんな“なんとなく不調”を感じていませんか?
実は、目の疲れには一時的な疲労と病気が関係する疲労の2種類があります。
放置すると、視力の低下や頭痛につながることも。
この記事では、現役視能訓練士が、
“受診の目安となる疲れ目の特徴”を専門的な視点からお伝えします。
- 「一時的な疲れ目」と「疾患性の疲れ目」の違い
- 受診が必要な疲れ目の症状
- 疲れ目のセルフケア方法
疲れ目は「使いすぎ」だけが原因ではない

長時間のデジタルデバイス使用による「一時的な疲労」は、休息や環境改善で軽快することが多いです。
しかし、中には眼の病気が関与する“異常な疲れ目”も存在します。
それを見極めることが、早期発見・早期治療につながります。
「一時的な疲れ目」と「疾患性の疲れ目」の違い

一時的な疲れ目(環境・姿勢・集中による負荷)
- 画面を長時間見る
- 暗い場所での作業
- 姿勢の悪さや睡眠不足
→ 休息や生活改善で軽減することが特徴。
疾患性の疲れ目(病気が背景にある場合)
- 休んでも改善しない
- 片目だけ違和感がある
- 視界がかすむ・二重に見える
- ピントが急に合わなくなる
→ 眼精疲労、屈折異常、斜位、ドライアイ、白内障、緑内障などが背景にあることも。

1日1回でも、片目ずつの見え方を確認する習慣をつけよう!
受診が必要な“疲れ目”のサイン


- 3日以上続く疲れや痛み
- 頭痛や肩こりを伴う
- 視力の変化やピントのズレを感じる
- 片目だけ症状が出る
このような場合は、自己判断せず眼科受診を。
特に片目だけ症状が強いときは、病気が片側から進行している可能性もあります。
放置することで起こるリスク
- 慢性的な眼精疲労
- ピント調節機能の低下(調節緊張)
- 緑内障・眼瞼けいれんの悪化
放置期間が長いほど「見えにくさ」や「頭痛」「集中力の低下」に直結します。


自宅でできる疲れ目ケア(受診前にできること)


- 1時間に1回は画面から目を離す(20-20-20ルール)
→20分に1回,20秒間,20フィート(約6m)離れたところを見る - 温めて血流を促す(蒸しタオル)
- 睡眠・水分・姿勢の見直し
それでも改善が見られない場合は、眼科での調節機能検査・屈折検査が必要です。



あたしゃコタツで丸くなって、ケアは万全だにゃ
まとめ
「疲れ目」は、単なる使いすぎではなく、体からの“サイン”であることも。
長く快適な見え方を保つためには、我慢よりも、早めの受診が目の健康寿命を守る第一歩です。
そして、自分の目の屈折状態、ピントの合っている距離、左右差の有無など目の不調が現れる前に、健康な状態の自分の目の状態を把握しておくことが何より重要です。