子どもの近視進行抑制でやりがちなNGポイント5選──視能訓練士が現場で感じる“つまずきやすい落とし穴”

こどもの近視進行抑制NG行動5選

「近視進行抑制、今のままで間違っていないかな?」

心配で調べても情報が多すぎて戸惑ったことはありませんか?

低濃度アトロピン、オルソケラトロジー、マイサイトワンデー。

どれも“近視進行を抑える”と聞くけれど、
本当にこの選択で合っているのか、逆効果になることはないのか
不安になる親御さんはとても多いです。

実は、近視進行抑制そのものが「間違っている」のではなく、
やり方や考え方の“ちょっとしたズレ”で、効果を十分に活かせていないケース
が少なくありません。

視能訓練士として現場でお話を伺っていると、
「それは多くの方がやってしまうな…」
と感じる共通のポイントがいくつもあります。

この記事では、
子どもの近視進行抑制で“やりがちなNGポイント”を5つ、
専門家の立場からわかりやすく解説します。

どれも「知っていれば避けられること」ばかりです。
お子さんの目を守るために、まずは“間違えないこと”から一緒に確認していきましょう。

目次

子どもの近視進行抑制でやりがちなNGポイント5選

青とピンクの表面の上に座っている黄色い星の列

NG① 視力表の数字だけで判断してしまう

「視力が0.7から0.6に下がった」

「思ったより悪くなっていないから様子見でいいかな」

近視進行抑制について相談を受ける中で、最も多い勘違いがこれです。

近視進行抑制で本当に大切なのは、
**視力表の数字そのものではなく、眼球の成長(=眼軸長)**です。

  • 視力は一時的に良く見えることもある
  • でも眼軸長は静かに、確実に伸びていく
  • 眼軸長が伸びるほど、将来の目の病気リスクは上がる

低濃度アトロピン・オルソケラトロジー・マイサイトワンデーは、
いずれも「眼軸長の伸びをゆるやかにする」ことが目的です。

眼トリさん

数字に一喜一憂するより、
「今、目の中で何が起きているか」
ここに目を向けることが重要です。


▶︎ 近視進行抑制の基本はこちらの記事で詳しく解説しています


NG② 「どれか1つやれば大丈夫」と思ってしまう

近視進行抑制の方法が増えたことで、
こんな考えになってしまう方もいます。

「この治療をやっているから、もう安心ですよね?」

でも実際は、
どの方法も“万能”ではありません。

  • 効果の出方には個人差がある
  • 年齢・近視の進みやすさ・生活習慣で結果は変わる
  • 合わない場合もある

特に大事なのは、
「効果が出ていない=失敗」ではないということ。

  • 方法の見直し
  • 併用の検討
  • タイミングの調整

こうした調整を前提に考えるのが、
現場ではとても自然な流れです。

▶︎ 近視進行抑制の効果はこちらの記事で詳しく解説しています


NG③ 生活習慣は後回しでいいと思っている

これは意外と見落とされがちですが、
近視進行抑制において**生活習慣は“土台”**です。

いくら治療をしていても、

  • 近くばかり見ている
  • 屋外活動が極端に少ない
  • 長時間のスマホ・タブレット

こうした環境が続くと、
抑制効果が十分に発揮されないこともあります。

よくある誤解は、

「治療しているから、生活は変えなくていい」

ではなく、

「治療している“今だからこそ”、生活も整える」

眼トリさん

治療 × 生活習慣
この組み合わせが、近視進行抑制の基本です。


NG④ 合わないサインを我慢させてしまう

  • 点眼を嫌がる
  • レンズ装用を強く嫌がる
  • 目の違和感を訴える

こうしたサインが出ているのに、

「慣れれば大丈夫」
「せっかく始めたから続けよう」

と、無理をさせてしまうケースがあります。

ですが、
続けられない方法は、どんなに理論上良くても意味がありません。

特に子どもの場合、

  • ストレス
  • 装用ミス
  • 点眼忘れ

これらが増えると、
結果的に効果が下がってしまうことも。

眼トリさん

「合っていないかも?」
そう感じたら、早めに相談・調整することが大切です。


▶︎ アトロピン/オルソ/抑制用コンタクトの特徴はこちらで個別に解説しています


NG⑤ 「やっているから安心」でフォローを止めてしまう

近視進行抑制は、
始めて終わりではありません。

  • 効果が出ているか
  • 眼軸長はどう変化しているか
  • 副作用やトラブルはないか

これらを定期的に確認することで、
はじめて「意味のある治療」になります。

特に注意したいのは、

「数か月行っていないけど、特に問題なさそうだから…」

というパターン。

問題が起きてからでは遅いこともあります。

眼トリさん

定期フォロー=安全性と効果を守るためのセット
この意識を持っておくことが大切です。


まとめ|近視進行抑制は「正しく避ける」ことが第一歩

若い女の子が草の中を走っている

近視進行抑制は、
「何か特別なことをしないといけない」治療ではありません。

むしろ大切なのは、

  • 視力だけで判断する
  • 万能だと期待しすぎる
  • 生活習慣を軽視する
  • 無理をさせる
  • 眼科の通院を自己中断する

この5つのNGを避けることです。

近視進行抑制は、
“完璧”よりも“軌道修正できること”が大切。

お子さんの目の成長に合わせて、
無理なく、続けられる形を一緒に考えていきましょう。

関連記事:【近視進行抑制を正しく続けるために】

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